
「大ナタ」と報じられた、ロッテの登録・抹消情報
あまりに衝撃が強くて、正直、眠れなくなるほど心が揺れました。抹消情報しか出ていなかった当初から、頭の中で何度も整理を繰り返して――気づけば、こんな時間になってしまいました。
いまのところ、予告先発はブライアンサモンズ。石川慎吾、立松由宇の合流情報もあり、そういった前提のもとで、今回の動きについて自分なりに考えてみたいと思います。
◆中村奨吾の抹消について
妥当であり、やや遅すぎた印象もある。
中村奨吾選手は、守備やチーム内での信頼感は高い一方で、2022年以降の成績低下は顕著でした。特に打撃面では年々存在感を失い、開幕からの不振も深刻。主将経験や「チームの顔」としての立場が判断を鈍らせていた側面は否めません。むしろ今回の抹消は、ようやく“ポジションや肩書きにとらわれない起用”が動き出した印象すらあります。代わりに昇格した立松由宇選手にとっても、これが単なる穴埋めではなく、新陳代謝の一歩となるかが注目されます。
◆ポランコの抹消について
疑問が残る。リスクとリターンが釣り合っていない。
たしかにポランコ選手の打率は.200と低迷気味ですが、それでもチーム最多の本塁打を放ち、打線の中で数少ない「一発の怖さ」を持つバッターでした。現在のロッテは「繋ぐ意識」に偏りすぎており、ポイントゲッターの不在が目立っています。そんな中でのポランコ抹消は、戦略的判断というより、編成都合による“動かしやすい駒”としての側面が強く、ファンとしても納得しにくい部分があります。リスクの大きい決断であり、代替戦力による上積みがなければ後悔の種になりかねません。
◆石川慎吾の昇格について
好調を買った昇格。即戦力としての期待はある。
ファームで打率.380という数字を残し、一軍昇格となった石川慎吾選手。打撃状態は絶好調で、即戦力としての起用が期待されます。右打ちの外野手とし岡や山本大斗との役割重複もありますが、代打やスタメン時の起爆剤としての可能性は高く、短期的には戦力になり得る存在です。ただし、好調な今こそが“使いどき”であり、適切なタイミングと打順で活かせるかが問われます。また、人気の高い選手でもあるため、昇格を心待ちにしていたファンも多いのではないでしょうか。
◆立松由宇の昇格について
数字も内容も伴った“多機能戦力”。
一見すると“雰囲気を変える枠”のように見えた立松選手ですが、実際はファームで打率.315と成績も十分。しかも捕手、一塁、三塁、外野まで守れるユーティリティ性は大きな強みで、奨吾の抜けた枠に最適な補填選手と言えます。昇格が一時的な“顔ぶれ変更”に留まらず、起用によって何かを掴むようであれば、ロッテの中期的な編成に新たな可能性を与える存在になるかもしれません。
◆ブライアン・サモンズの昇格について
静かに登場した左腕。“希望の一枚”になれるか。
ファームで防御率1.67と安定した成績を残し、満を持しての一軍昇格となったブライアン・サモンズ投手。昨年までチームを支えたメルセデス、カイケルといった左腕助っ人が退団した今季、ロッテの先発左腕は小島和哉ひとりという状況が続いており、サモンズの台頭は非常に大きな意味を持ちます。
来日直後の調整が長引いたこともあり、開幕ローテーション入りは叶いませんでしたが、しっかりと環境に適応し、結果を積み上げてきた姿勢には期待が高まります。技巧派で制球に定評のあるタイプなだけに、ZOZOマリン特有の風には注意が必要ですが、それを乗り越えてこそ“本当の戦力”と呼べる存在です。
ポランコの抹消によって外国人枠が1つ空いたタイミングでもあり、多少なりとも影響はあったかもしれませんが、それよりも重要なのは**「左腕の柱が現れるかもしれない」**という未来への布石。まずは初登板に注目したいところです。
◆まとめ
チームが停滞している中での“変化”の一手。ただし「中身のある変化」になれるかが問われる。
6連敗中のロッテにとって、今回の一連の動きは明らかに“刺激策”の色が強いものです。奨吾・ポランコという主力級の選手を一度に外す判断は、編成としてもチームとしても勇気のいるものだったでしょう。しかしそれが、単なる帳尻合わせの入れ替えに終わってしまえば意味はありません。
石川慎吾や立松由宇の昇格は、数字的にも根拠があり、新たな風を吹き込む準備は整っているとも言えます。問題は彼らをどう起用するか、どんな場面でチームに“効かせる”かという戦術面の落とし込みです。
チームが単なる“並べ替え”で終わらず、「競争」と「再構築」の兆しを見せられるか。今回の入れ替えは、その試金石になる可能性があります。
◆今回の登録・抹消を受けて
正直、この告示を見たときはかなりショックを受けました。眠れないほど、頭の中でいろんな思いが渦巻いて――気づけばこんな時間になってしまいました。
中村奨吾とポランコ。すでに意見は述べた通りですが、彼らがチームの顔であることに変わりはありません。奨吾の応援歌が流れれば、スタンドは一体となり、ポランコが放つ豪快な一発には「パワーっ!」と叫びたくなる。そんな光景が、しばらく見られなくなる寂しさは大きいです。
でも、現実としてロッテは2023年4月以来、762日ぶりの単独最下位に沈みました。「VISION2025」を掲げて、「その全ては、勝つために。」と銘打った今年。ひとつ間違えれば、取り返しのつかない危機において、この決断は避けて通れなかったのかもしれません。
感情では割り切れないけれど、それでもチームのため、未来のための選択であるなら、あとは見守って、応援するしかありません。
だから今日は、現地に行こうと思います。奨吾やポランコがいないグラウンドで、それでも希望の芽が出る瞬間を信じて――。
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