
オールスター前、90試合を消化した時点で、ロッテは41勝46敗3分の5位。
4位オリックスとは2.5ゲーム差。
3位日ハムとは8.5ゲーム差でした。
交流戦終了時点で31勝31敗2分の勝率5割まで戻していたものの、そこから90試合時点までは10勝15敗1分。
せっかく戻した5割から再び後退し、借金5で後半戦を迎えることになりました。
Aクラスはまだ消えていない。
けれど、決して近くもない。
いきなり3位を見上げるより、まずは4位浮上と借金返済。
それが、後半戦スタート時点での現実的な目標だったと思います。
その後半戦の出だしで、ロッテはAクラスへの距離を縮めることができたのか。
そして、まだ上を目指すチームでいられるのか。
今回は、後半戦最初の8試合を振り返りながら、ロッテの現在地を整理していきます。
後半戦最初の8試合を振り返る

Aクラスへの距離を測る日ハム3連戦
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7/31 vs 日ハム ● 1-6
後半戦初戦は、3位日本ハムとの差を痛感する完敗。達投手の前に打線が沈み、反撃は8回の1点のみ。
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8/1 vs 日ハム ◯ 5-3
ロング投手が粘り、救援陣が無失点リレー。最後は佐藤都志也選手の決勝2ランで後半戦初勝利。
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8/2 vs 日ハム ● 0-3
有原投手の前に3安打、無四球、100球完封負け。投手陣は踏ん張ったものの、打線が最後まで沈黙。
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後半戦最初の相手は、3位の日ハム。
Aクラスを目指すうえでは、ここで差を縮めたかったカードでしたが、結果は1勝2敗の負け越しとなりました。
三タテは回避したものの、上位との差を一気に詰めるところまでは届かず。後半戦の入りとしては、まだ3位との差の重さを感じる3連戦だったと思います。
上位相手に流れを取り戻した西武2連戦
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8/4 vs 西武 ◯ 5-3
小川龍成選手が平良投手から価値ある2ラン。最後は益田直也投手が三者凡退で締め、通算250セーブを達成。
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8/5 vs 西武 ◯ 8-0
毛利海大投手が6回無失点の好投。小川龍成選手の走者一掃タイムリー、山口選手・山本選手・ソト選手の一発で快勝。
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日ハム戦で負け越したあと、空気を変える意味でも大きかった西武2連戦。
ここで連勝できたことで、後半戦の出だしでズルズル落ちていく流れは止めることができました。
先発が試合を作り、打線が長打とチャンスで応える。No.11で課題に挙げた部分に対して、ひとつ前向きな答えを見せてくれた2試合だったと思います。
4位浮上へ首の皮をつないだオリックス3連戦
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8/7 vs オリックス ● 2-6
4位オリックスとの直接対決初戦は敗戦。廣池康志郎投手が3被弾で5失点、打線も初回の安田選手の2ラン以降は得点を奪えず。
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8/8 vs オリックス ◯ 4-1
初回に西川選手、安田選手、ソト選手で一気に4得点。ジャクソン投手が7回無失点で試合を作り、首の皮一枚をつなぐ勝利。
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8/9 vs オリックス ◯ 7-2
ルケーシー投手が来日初登板。山口航輝選手の19号2ラン、小川龍成選手の勝ち越し内野安打、救援陣の無失点リレーでカード勝ち越し。
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4位オリックスとの直接対決は、後半戦最初の8試合の中でも特に重要なカードでした。
初戦を落とした時点ではかなり苦しくなりましたが、そこから連勝して2勝1敗。Aクラスへ一気に近づいたとまでは言えないものの、4位との差を縮めることには成功しました。
まずは借金返済、そして4位浮上。その現実的な目標に向けて、まだ上を目指すための首の皮をつないだ3連戦だったと思います。
後半戦のスタートは、5勝3敗。
上位との差を一気に詰めたわけではありませんが、ズルズル後退する流れは止めました。
益田直也投手の通算250セーブという大記録もあり、ファンにとって忘れられない瞬間も生まれました。
借金返済、そして4位浮上へ向けて、まだ上を目指す現実をつなげた期間だったと思います。
ロッテの現在地
前回の「ロッテの現在地 No.11」では、オールスター前90試合時点のロッテを詳しく整理しました。
今回は、そこから後半戦スタート8試合で何が変わったのかを見ていきます。
90試合時点と98試合時点の累計をそのまま比べると、どうしても分母が違って見えにくくなります。そこで今回は、98試合時点の数字から90試合時点の数字を差し引き、後半戦スタート8試合だけの成績として整理しました。

打線は長打で前進。ただし安定感には課題
まずは打線です。
後半戦スタート8試合だけを切り出すと、得点力と長打力はしっかり出ていました。
打線|90試合時点のペースと後半戦スタート8試合
| 項目 | 90試合時点 | 90試合時点 8試合換算 |
後半戦 スタート8試合 |
|---|---|---|---|
| 打率 | .238 | — | .238 |
| 出塁率 | .301 | — | .286 |
| 長打率 | .357 | — | .373 |
| OPS | .657 | — | .659 |
| 得点 | 318 | 約28.3点 | 32点 |
| 安打 | 719 | 約63.9本 | 62本 |
| 本塁打 | 76 | 約6.8本 | 8本 |
| 打点 | 303 | 約26.9点 | 31点 |
| 四球 | 237 | 約21.1個 | 16個 |
| 三振 | 695 | 約61.8個 | 70個 |
| 盗塁 | 30 | 約2.7個 | 3個 |
| 失策 | 38 | 約3.4個 | 2個 |
※90試合時点の8試合換算は、90試合時点の累計成績を8試合分に換算した目安です。
打線は、90試合時点までのペースと比べても、得点と本塁打では上回りました。
8試合で32得点、8本塁打。長打で試合を動かす力は、後半戦の入りでも継続していたと思います。
一方で、出塁率は.286、三振は70個。得点は取れているものの、打線全体が安定してつながったというより、長打で押し切った面も大きかったように感じます。
投手陣は数字上かなり踏ん張った
続いて投手陣です。
5勝3敗という結果を支えたのは、投手陣の踏ん張りでした。

投手|90試合時点のペースと後半戦スタート8試合
| 項目 | 90試合時点 | 8試合換算 | 後半戦8試合 |
|---|---|---|---|
| 防御率 | 3.61 | — | 2.83 |
| WHIP | 1.23 | — | 1.09 |
| QS率 | 42.2% | — | 50.0% |
| QS数 | 38 | 約3.4 | 4 |
| 投球回 | 800.1回 | 約71.1回 | 70.0回 |
| 失点 | 353 | 約31.4点 | 24点 |
| 自責点 | 321 | 約28.5点 | 22点 |
| 被安打 | 733 | 約65.2本 | 49本 |
| 被本塁打 | 87 | 約7.7本 | 8本 |
| 奪三振 | 602 | 約53.5個 | 50個 |
| 四球 | 249 | 約22.1個 | 27個 |
※後半戦8試合の数値は、98試合時点累計から90試合時点累計を差し引いて算出。
※8試合換算は、90試合時点の累計成績を8試合分に換算した目安です。
投手陣は、数字の上ではかなり踏ん張りました。
防御率は2.83、WHIPは1.09。90試合時点の防御率3.61、WHIP1.23と比べても、後半戦の入りはかなり良い内容だったと思います。
失点、自責点、被安打はいずれも90試合時点のペースを下回り、QSも8試合中4試合。先発が試合を作れた試合もあり、投手陣全体で5勝3敗を支えました。
その中でも大きかったのは、やはり救援陣の踏ん張りです。8試合単独の救援防御率までは正確に出せませんが、累計の救援防御率は90試合時点の2.88から、98試合時点では2.71まで改善しました。
特に西武戦では、8月4日に益田直也投手が最後を締めて通算250セーブを達成。翌8月5日も、毛利海大投手のあとを救援陣がつなぎ、8-0の完封勝利につなげました。
オリックス戦でも、8月9日はルケーシー投手のあとを救援陣が無失点でつなぎ、カード勝ち越しを引き寄せました。先発だけでなく、後ろの投手たちが試合の流れを守ったことは、この5勝3敗の大きな要因だったと思います。
一方で、四球は27個、被本塁打は8本。ここはまだ気になるところです。失点は抑えられているものの、走者を出す場面や一発のリスクは残っていました。
5勝3敗で見えた現在地
打線と投手陣をそれぞれ見ていくと、後半戦の入りでロッテが踏みとどまれた理由も見えてきます。
打線は長打で点を取り、投手陣は救援陣を中心に踏ん張りました。
その結果、ロッテは借金を5から3に減らし、4位オリックスとの差も1ゲームまで縮めています。
もちろん、Aクラスラインまではまだ遠いです。
打線の安定感、投手陣の四球や被本塁打など、課題が消えたわけではありません。
それでも、5勝3敗という結果には確かな前進がありました。
前進はした。けれど、まだAクラスへの入口に立った段階。
これが98試合時点でのロッテの現在地だと思います。
印象に残った選手

益田直也|積み重ねてきた250セーブ
後半戦スタートの中で印象に残った選手をひとり挙げるなら、やはり益田直也投手です。
8月4日の西武戦。 9回のマウンドに上がった益田投手は、三者凡退で試合を締め、通算250セーブを達成しました。
サブロー監督からの示唆はありました。 ブラサマ初日に249セーブ目を挙げ、ここ5試合は無失点。 状態が良いことも分かっていました。
それでも、まさかこの日、この展開で達成の瞬間が来るとは思いませんでした。
いつものように、ファンが「電話〜」とつぶやく中で、着信音とともに益田さんがマウンドへ。 こちらの心の準備が追いつかないまま、あっという間の三者凡退でした。
通算250セーブ。 史上5人目。 そして、平成生まれの投手として初めての名球会入り。
本当にすごい記録です。
抑えは、勝って当たり前と思われるポジションです。 抑えても当然。 打たれれば大きく責められる。
それでも益田投手は、長い時間、ロッテの最終回を背負い続けてきました。 良い時も、苦しい時も、数多の情念がうずまく9回のマウンドに立ち続けてきたからこその250セーブだと思います。
後半戦の出だしで日ハムに負け越し、チームの現在地を考えても、ファンの心には重たい空気がありました。
何かにすがりたい。 何かきっかけがほしい。 そんなタイミングで生まれた、益田投手の250セーブ。
それは、ただの大記録ではなく、ロッテファンにとって「もう一度前を向くための瞬間」だったように感じます。
後半戦、ロッテが上を目指すためには、救援陣の踏ん張りが欠かせません。 その中で益田投手が迎えたこの節目は、数字以上にチームとファンを支えてくれるものになるはずです。
益田直也投手、通算250セーブ達成、本当におめでとうございます。

分岐点
ホームに戻るまでのビジター9試合
後半戦スタートの8試合を5勝3敗で終えたロッテ。
借金は5から3に減り、4位オリックスとの差も1ゲームまで縮まりました。
ただ、ここから待っている日程はかなり厳しいです。
8月11日からは、ホームに戻るまでビジター9試合。 相手はソフトバンク、西武、楽天です。
首位ソフトバンク、3位西武、そして6位楽天。 Aクラスを目指すロッテにとって、ただのビジター9試合ではありません。
首位相手にどこまで耐えられるか。 3位との直接対決で差を縮められるか。 そして、下位相手に取りこぼさず勝ち切れるか。
さらに、その先にはマリンでの日ハム3連戦が待っています。
つまり、このビジター9試合は、Aクラス挑戦への流れを残したままホームへ戻れるかどうかを決める正念場になると思います。
ラインは最低5勝4敗、目標は6勝3敗以上
このビジター9試合の最低ラインは、5勝4敗だと思います。
5勝4敗なら、希望が残る。 ただ、借金3からのスタートを考えると、完済には届きません。 Aクラスへ近づくというより、最低限踏みとどまるラインです。
本当にAクラスを目指すなら、目標は6勝3敗。
6勝3敗でいけば、通算成績は52勝52敗3分。 勝率5割に戻すことができます。
ソフトバンク戦は1勝2敗でも耐える。 西武戦は2勝1敗で勝ち越したい。 楽天戦は3勝0敗を狙いたい。
この形で6勝3敗。 かなり厳しいですが、マリンでの日ハム戦に勝負できる状態で戻るには、ここがひとつのラインになると思います。
理想を言えば7勝2敗。 そこまでいければ、借金返済どころか貯金を作り、景色は大きく変わります。
後半戦のスタートでつないだ現実を、本物の上昇気流に変えられるか。 そして、マリンでの日ハム戦を本当の勝負カードにできるか。
ホームに戻るまでのビジター9試合。ロッテのAクラス挑戦を左右する今季最大級の分岐点になると思います。



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